僕が6歳だった頃、道端でおにぎりを拾った。その泥だらけのおにぎりを手に持って歩いていると、寄ったおっさんが僕のことを不憫に思ったのか、亀田の柿の種を一袋くれた。僕はその柿の種が食べ物であることを知らず、ホントの種だと思って庭に撒いた。いつまで待っても、芽は出なかった。 #小説
posted at 00:01:24
僕が6歳だった頃、裏庭にティラノザウルスが棲んでいた。時々夜になると、餌を狙ってドシンドシンと歩き回る音が聞こえてくる。「僕の家に来たら怖いなー」という思いと、「でもちょっと見てみたいなー」という気持ちが入りまじって、いつも寝る時は布団の中でドキドキしてた。 #小説
posted at 00:04:08
僕が6歳だった頃、世界はひたすらひらたかった。ひらべったくてひんやりしててひらりひらりとひろがってた。ひらひらひやっとしたりひゃーとひいたりしたけれど、いつもひたすらひたむきでひりひりひっそりひそんでた。ひとしきりひいてひらいてひっぱって、ひらきなおってひとひねり。 #小説
posted at 00:10:28
by via 日曜アーティスト:TOMAKI(@kujimakoto) - Twilog
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